黒部五郎岳 (2,840m)
1.山 行 日 : 2010年8月8日
2.歩行時間 : 6時間30分 所要時間 : 8時間20分 歩行距離 : 14km
【2日目 山行記録】
黒部五郎岳は裏銀座コース経由、または新穂高温泉から入山し三俣山荘から往復する登山者が多く最低2泊を要する奥深い山だ。今回は折立から太郎平を起点に周回する計画で2日目に太郎平小屋からなだらかな稜線を歩き黒部五郎岳に登り下山は黒部五郎岳の雄大なカールを堪能し黒部五郎小舎までのコースを歩く。このコースはダイアモンドコースといわれ大展望とお花畑が素晴らしいコースである。
太郎平小屋の宿泊者はほとんどが薬師岳に登っていくが黒部五郎岳に向かう登山者は少ない。太郎平小屋は水が豊富でペットボトルに補充しトイレの脇を進むと左に薬師沢への登山道がある。黒部五郎岳は裏手にある太郎山に10分ほどで登り、太郎山からはなだらかな木道を歩く。コバイケイソウ、エゾシオガマ、オヤマソバなどが咲いていた。1時間ほどのんびり歩くと急な登りがあり15分ほど登ると小屋から手前に見えたピークに出た。
北ノ俣岳へのだらかな木道
コバイケイソウ
ピークから見る北ノ俣岳
左の祖父岳と鷲羽岳
2338mピーク 7:35
ここからは一気に展望が開けるなだらかな稜線を見せる北ノ俣岳から黒部五郎岳への山並みと笠ケ岳も見える。明日登る鷲羽岳や水晶岳、雲ノ平と薬師岳が良く見渡せる。
■山行記録
黒部五郎岳
ハクサンイチゲが一面に咲く先に笠ケ岳が見える
ピークから北ノ俣岳へはなだらかな登山道でイワカガミ、チングルマ、コバイケイソウ、ハクサンイチゲなど高山植物の花々が数多く咲いていた。神岡新道分岐から15分ほど登ると北ノ俣岳に着いた。
北ノ俣岳 (2661m) 8:15
赤木岳 (2622m) 8:50
北ノ俣岳からもなだらかな尾根歩きとなる.。少し歩くと両側にケルンがある、さらに展望を楽しみながら30分ほど歩くと岩が積み上がった赤木岳に着くがこの山は山頂には登らず巻き道で通過する。
岩山の赤木岳
赤木岳からは中俣乗越までなだらかに下っていく。稜線に時々ガスが湧き上がるがすぐに切れ展望が開ける。中俣乗越まで35分ほどで下る、ここからは黒部五郎岳への登りとなる、肩まで標高差300mのきつい登りをジグザグに登る。
肩への最後のガレ場を登る
黒部五郎岳山頂にて
黒部五郎岳 : 12:00
中俣乗越からは最初緩やかに登るがジグザグの急な登りとなり最後はガレ場をトラバース気味に斜めに登ると黒部五郎岳の肩に着く。ザックを置きさらに15分ほど登ると黒部五郎岳の山頂に着いた。山頂からの展望は笠ケ岳から穂高岳、槍ケ岳、鷲羽岳、水晶岳、薬師岳と素晴らしい展望だ。山頂での展望を楽しみ下山する。
鷲羽岳
巨岩が露出するカール
肩からカールへの登山道を下り北ノ俣岳の山並みを見ながら昼食にした。数組の登山者がカールから登ってきた。30分ほど休み下山する。ジグザグの登山道をカール鞍部まで下る。カールの斜面にコバイケソウガ咲いていた。
広々としたカールはハクサンイチゲなど高山植物が豊富だ。岩が露出したカールは日本一美しいカールと言われている鞍部までで下り休憩し美しいカールを堪能しカールに別れを告げ先に進み一旦樹林帯に入ると岩がゴロゴロした登山道を登り詰め左側が開けさらに下るとようやく今夜の宿泊地黒部五郎小舎に14:30分に着いた。夕食までの一時を小屋前のテラスでビールで乾杯しながら談笑、同席の方は単独行で今日、五色ケ原のスゴ乗越小屋から薬師岳、黒部五郎岳を登りここまで来たと話し北薬師岳への登りはきつかったと話していた。強い人もいるものだと感心する。夕食は揚げたてのてんぷらや一口ソバも出て美味しかった。最近の山小屋の夕食は小屋の特色を出すようになった感じだ。
ハクサンイチゲとカール
小舎は広々とした草原にある
夕食後小屋の話で今晩8時頃立山から静岡までのアルプス縦断山岳トレイル大会の選手が来ると言われ待っているとヘッドランプを着けた選手がやってき選手を迎える登山者で小屋は大騒ぎとなった。それにしても何でこんな過酷なレースをするのか不思議な気持で見させてもらった。
【コースタイム】 所要時間 : 8時間20分 歩行時間:6時間30分 歩行距離:14km
6:15 7:35/7:45 8:00/8:05 8:15/8:20 8:50/9:05 9:40/9:50
太郎平小屋 → 2,338mピーク → 神岡新道分岐 → 北ノ俣岳 → 赤木岳 → 中俣乗越 →
11:40/11:45 12:00/12:10 12:30/13:00 13:30 14:30
黒部五郎岳の肩 → 黒部五郎岳 → (昼食30分) → カール → 黒部五郎小舎
遥かなる山稜の頂きへ
2日目 太郎平小屋〜黒部五郎岳〜黒部五郎小舎
北ノ俣岳山頂
黒部五郎岳への登山道
NO2