針ノ木岳 (2,821m)  スバリ岳 (2,752m) 

【山行記録】

@ 針ノ木小屋  5:40

 山小屋の朝は早い。早い人は4時には出発していく。朝食前に小屋を出ると槍ヶ岳が今日も望め快晴で絶好の登山日和。5時15分より朝食を済ませ針ノ木岳を目指し出発。
 小屋裏のテント場を過ぎ岩稜帯を急登する。小ピークを登り切ると針ノ木岳が姿を現す。右下のマヤクボ沢を見ながら、チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンポウゲなどの花を楽しみながら整備された登山道を登る。
 途中でライチョウに出会う。クククと鳴きながら子供を探していいるようで、人懐っこくポーズをとってくれた。
 針ノ木岳とスバリ岳の間から剱岳が見えてきた。針ノ木岳は黒部湖を挟んで真近に見ることが出来る展望の山だ。
A 針ノ木岳山頂 6:20

 登り始めて40分で山頂に到着。山頂は意外と広く3等三角点がある。見渡せば快晴で360°の展望が待っていた。。立山三山、剱岳、鹿島槍ヶ岳、白馬三山、槍ヶ岳と久し振りに見る北アルプスの山々だ。7月の飯豊山、鹿島槍ヶ岳と天候に恵まれなかったが今日は今年一番の展望です。
立山連峰と剱岳が見える。眼下には黒部湖も見えた。
 山頂からは縦走路のスバリ岳まで1時間の予定で登る。スバリ岳は美しい山だ。
 スバリ岳へは針ノ木岳から岩場を下り鞍部から登り返すが思ったより楽に登れた。振り返れば昨日登った蓮華岳が見えた。
B スバリ岳山頂  7:05

  スバリ岳は剱岳の展望の山で眼下に黒部ダムが見え大観峰へのロープウエーも見える。ここまで来る登山者は皆さん縦走者で次の赤沢岳を目指し出発していった。昨日の夕食で同席だった家族連れも種池山荘まで行くと言っていた。後から来た3人連れは鹿島槍ケ岳まで行くという。皆さん健脚ですね。せっかくここまで来たが、この先から扇沢に下山するのには8時間はかかるだろう。もう1泊すれば楽ですが今日はここまでの予定でサブザックで来たので引き返す。
鹿島槍ヶ岳と五竜岳が良く見える。さらに白馬岳も見えました。
剱岳は昨年五竜岳から見て、今年鹿島槍ヶ岳から見てきたが真近に見る剱岳は美しい。今年は無理だが来年は必ず登りたい山です。
スバリ岳直下にもコマクサが咲いていました。
 スバリ岳を後に針ノ木岳に戻る。途中続々と登山者が登って来る。今度は縦走するぞと思いながら挨拶を交わし針ノ木岳に40分で戻れた。ここからも蓮華岳を見ながら下山する。
C 針ノ木小屋   8:40

 針ノ木岳から30分で小屋に戻る。後は下山のみ、小屋で記念写真をとり、ガスでお湯を沸かしのんびりコーヒーを飲んでいたら、早くも登ってきた登山者がいる。聞けば4時30分に扇沢を登り始めたと言う。そして針ノ木岳に登り下山するという日帰り登山だ。日帰りだと9時間30分ほどのコースタイムなのだから健脚で感心しました。人それぞれだが、こんなに素晴しい山は小屋泊りで山を楽しんだほうが良いのでは?
D 雪渓下部  10:20

 下るのは早い登りは2時間かかったが1時間10分で雪渓下部まで下山できた。この時間は続々と登ってくる。雪渓も終わりとなり写真を撮る。正面に見える山が針ノ木岳でしょうか。よく歩いてきたと感心しながら小休止した。
E 車道脇広場の登山口 11:55  

 雪渓下部から大沢小屋まで25分で下る。小屋では昨日同室だった静岡から来たと言う年配の親子連れが休んでいた。小屋の管理人の人が昨日の雷雨で沢の水が汚れているので飲めないよと注意してくれたが途中の沢で飲んできた。自分は冷たくて美味かった。多少のことは我慢して飲んで下痢するようでは緊急時に対処できないからと言うと笑っていた。車道脇の登山口まで戻り振り返る。あとは扇沢まで下るだけだ。

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  扇沢に戻ると観光客で大混雑、駐車場は満車で長蛇の列だった。大町温泉の「薬師の湯」に入り2日間の山旅を回想しながら疲れをとり帰路に着いた。思い立って出かけて来たが「山は天候が一番」を痛感し心に残る山旅が出来た2日間だった。

【2日目コースタイム】

針ノ木小屋(5:40)→(6:20)針ノ木岳(6:35)→(7:05)スバリ岳(7:25)→(8:05)針ノ木岳(8:10)→
(8:40)針ノ木小屋(9:10)→(10:20)雪渓下部(10:35)→(11:00)大沢小屋(11:20)→
(12:20)扇沢登山口
       


スバリ岳 

針ノ木岳