金山 (2,245m) ・   天狗原山 (2,197m)

1. 山行日    :  2010年7月18日(日)
2. 歩行時間  :   7時間50分
3. 同行者    :   8名 
4. 走行距離  :   225km 
5. 山域     :   頸城山塊(妙高連峰) 
5. 登山コース :   登山口〜天狗原山〜金山〜天狗原山〜登山口

  金山は新潟県と長野県の県境に位置する頸城山塊に位置する山で残雪が遅くまで残るため一斉に多くの高山植物が咲く花の山である。アプローチが長く訪れる登山者は少ないが見事に広がるお花畑は疲れを癒す山だ。山頂からは北アルプスの白馬岳や高妻山、妙高山、火打山と正面には焼山と素晴らしい展望と花々が楽しめる山である。しかしながら山頂に立つには4時間を要する奥深い山は静かな山旅が楽しめる山である。

雨飾山から見た金山


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山行記録

【山行記録】

  伊勢崎を0時に出発し上信道の長野ICからオリンピック道路を走り白馬町からR148号線を北上し小谷村に向かう。白馬町を過ぎるとコンビニはないので注意しよう。小谷村に入りトンネルを抜けた交差点を右折し小谷温泉を過ぎると村営雨飾荘がある。バスの待合所に3時に着いたのでトイレを利用し軽く朝食を済ませた。登山口は雨飾荘の先に分岐がある、直進すると雨飾山の登山口に向かうがここを標識に従い右折し妙高への林道を進み右に急カーブすると登山口がある。

  分岐から10分ほどで3時45分に登山口に着いた。駐車スペースは2ケ所あり8台ほど駐車可能である。先客は2台で車中で仮眠していた。夜明けを待ち準備し4時30分に出発した。登山口は駐車場の30mほど先にある。登山口からいきなり急な登りとなるが、明るいブナ林の中をジグザグに登る登山道は歩き易い。途中に巨木のブナがある、急坂を登り切ると標高1500mの小さな広場に出る。広場にある水場は沢水で湧き水ではないが冷たくて美味しい。

道路脇にある道標

    水場

巨大なブナ

高妻山

  何度かピークを越しながら先に進むが樹林の中で展望はないが時々雨飾山が見える場所がある。緩やかな稜線に出ると岩壁を左に巻く南側が開けた所から高妻山と乙妻山が見える。岩壁にはソバナ、ヒメシャジンやクルマユリが咲いていた。ここから一旦下り小さな沢に出る。沢には巨大なミズバショウがある。しかし.雪解けの脇にはまだミズバショウが咲いていた。

ミズバショウ

キヌガサソウが群生している

  しばらく進むと岩が露出した小さな沢の中を登る。雨が降れば滝のように水が流れ歩けなくなるような沢だ。滑りやすいので注意して登ろう。しばらくすると小さな梯子がありまた狭い沢の道となる。沢を抜けると赤茶けたガレ場に出た。

ガレ場

白馬岳が間近に見える

  ガレ場 にはミヤマキンポウゲが咲いていた。また北アルプスの白馬岳の展望がよく休憩にちょうど良い場所だ。ガレ場は滑りやすくロープが張られているので慎重に登ろう。ガレ場を左に登り切りオオシラビソの林を登り笹原の道を進むとようやく天狗原山の稜線に出る。焼山や火打、妙高山が正面に見えてくる。ここからはシナノキンバイ、ミヤマキンポウゲなどが咲くお花畑のなかを緩やかに登っていくと地蔵尊のある天狗原山手前の広場に登り始めて3時間45分で着いた。

天狗原山手前の広場にある地蔵尊

妙高山

  この広場には地蔵尊と天狗原山と書かれた石が立っている。ここからの妙高連峰の展望が素晴らしい。広場を後に少し登ると天狗原山の頂上だが標識がなく知らないうちに通り過ぎてしまう。頂上からは急な下りとなり正面にようやく金山が見えてくる。手前にはいくつかの雪渓が残っている。

なだらかな金山の山頂と奥に焼山が見える

雪渓脇に咲くシラネアオイ

  崩れやすい斜面を横切り涸れ沢に下る。この辺りにはシナノキンバイやミヤマキンポウゲ、ハクサンコザクラが咲いている。涸れ沢を登ると雪渓があり雪解け水が流れていた。冷たい水での喉を潤しペットボトルに補給し雪渓を慎重に登るとお花畑の神の田圃という場所に出る。

イワカガミ

雪解けで姿を見せる神の田圃の湿原

 ここからは右に曲がり稜線の右側を横切っていく。雪渓が所々あり雪渓を焼山や火打山を見ながら登る。チングルマやハクサンコザクラが群生している場所がある。ハクサンコザクが群生しているのは白馬大池の手前で見た時以来だ。

雪渓を登る

ハクサンコザクラの咲くお花畑

 山頂手前の雪渓を登り切ると4時間40分でようやく金山山頂に着いた。山頂からは焼山が正面に見え縦走路が手に取るように見える。山頂にザックがあるが登山者がいない、話によれば雨飾山から縦走してきてザックを置き焼山に登って行ったという。すごい健脚な登山者達だ。山頂からは焼山方面は見えるが西側の雨飾山方面は雑木で展望できない。山頂で記念写真を撮り山頂手前のチングルマの咲く広場で焼山や火打山を見ながら早い昼食にした。

山頂手前の最後の雪渓を登る

先発隊は早くも山頂に着いていた

金山山頂から見る焼山

9:10  山頂にて  

焼山と右奥に火打山を望む

  山頂直下で休憩していると次々と登山者が登ってくる。こんなに奥深い山でも花を求めて登ってくる登山者が多いのは意外だった。梅雨明けで青空が広がり北アルプスや焼山、火打、妙高山や黒姫山から飯綱山など素晴らしい展望と多彩な高山植物を楽しみながら噴き出す汗を拭きながら登ってきたが期待通りの花の名山でした。

シラネアオイ

ハクサンコザクラ

ショウジョウバカマ

タカネグンナイフロ

タカネナデシコ

眼下に乙見湖と黒姫山を望む

ミヤマキンポウゲ

登山道に咲いていた花々

  登り始めた時間が早く、のんびり休憩し10:00に登ってきた道を引き返す。この頃になるとまだ多くの登山者が登ってきた。

金山への登山道を振り返る

ガスが湧く雨飾山

ガレ場まで11:50分に戻る

登山口の駐車場

 下りもガレ場やぬかるんだ急坂を滑らないよう慎重に歩き水場に12:45分に着いた。ここで水を補給し喉を潤し小休止する。しばらく下ると涸れ沢を通過しジグザグな急坂を下ると長い山旅も無事終了した。サウナ状態の樹林帯を登り、雪渓や高山植物の花々を楽しみ快晴の山頂に立てた喜びを分かち合えた山旅ができ、これから計画している北アルプスの白馬岳縦走や鷲羽岳縦走へのトレーニングになった。。13:45分に帰路に着く、途中道の駅小川でソバを食べ長野ICから高速に乗り19:00に無事伊勢崎に着いた。

【コースタイム】  
 
4:30       5:20/5:25     6:45/6:50       8:15/8:20    9:10/10:00   
登山口    →    水場     →    ガレ場     →    天狗原山    →    金山   →      

 10:40       11:50    12:45/12:50     13:30    
天狗原山   →    ガレ場   →    水場    →    登山口


所要時間  :  登り:4時間40分  下り:3時間30分

ソバナ

チングルマ

【地図】


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NO 13