日本百名山      上州武尊山   (2,158m)

 沼田市の北に扇を広げたように尾根を張りめぐらせる姿は美しい山容を見せ聳えている。武尊山を「ほたかさん」と呼べるのは山好きな人意外は少ないでしょう。北アルプスの穂高と間違えやすいため上州武尊山と呼ばれている。また日本武尊東征の山として知られ山岳信仰の山としても有名である。上州武尊山の最高峰沖武損への登山ルートは北側からの藤原口コース、最短で山頂に立てる武尊牧場コース、岩場が連続する川場村コース、そして川場スキー場のある川場キャンプ場から剣ケ峰山を経由し沖武損を目指すコースと登山者の脚力により様々なコースが選べる山である。自身、藤原コース、武尊牧場コース、剣ケ峰コースから沖武尊に登ったが今回は最も長時間コースである川場コースから登って来た。

不動岩から見る沖武尊と右の剣ケ峰


1.山 行 日 : 2007年9月9日(日) 天候 晴れ
2.歩行時間  : 9時間15分
3.同 行 者 : 7名
4.地    図 : 昭文社 山と高原地図 NO16 谷川岳  1:50,000


【コースタイム】
    5:05            6:00        7:35         8:15         8:30             
   川場キャンプ場  →  不動岩分岐  →  不動岩  →  背すり岩   →  相撲の場  →      
    5:30                        7:40
 

    9:15       10:25           10:50           11:20       12:55         
   前武尊山  →  家ノ串山   →  中ノ岳ジャンクション  →   沖武尊山頂  →  家ノ串山 →   
    9:20       10:30                           12:00       13:00
    13:50         15:45         16:10       
   前武尊山  →   不動岩分岐  →  登山口  
    14:15  

【山行記録】

  今日は上州武尊山へのルートで一番長丁場のコースに挑戦することになり朝3時50分に伊勢崎を山仲間8名で出発した。駒形ICから沼田ICまで関越道を走る、赤城IC付近を過ぎると小雨が降ってきた。今日の天気はあまり良くないのか心配したが沼田に近づくと雨もやんだ。沼田ICを出て川場村への64号線を進み花咲の手前に旭小屋がありその先にある武尊山登山口の案内板を確認し左折する。キャンプ場への林道となるが結構荒れた道を進むとキャンプ場の広い駐車場に着いた。トイレもある、先客は1台留まっているだけ。このコースから登る登山者は少ないようです。

@ 川場村キャンプ場  5:30

  伊勢崎から関越道を走り、76kmを1時間15分で登山口に着いた。山にがガスがかかっているが天気は良さそうだ。ストレッチを行い出発した。
  川場キャンプ場の駐車場
A 不動岩分岐 6:00

  登山口から30分で分岐に着く。不動岩から前武尊山へのコースはクサリ場が連続する上級コースで不動岩の巻道がある。最初は巻道から登る予定だったが同行者の皆さんが不動岩からの登りに挑戦しようと言うことで全員で不動岩に向かう。
 
不動岩分岐
B 不動岩 7:35

  分岐から少し登ると旭小屋への分岐がある。さらに樹林帯の道を登ると大きな岩が露出したピークに出た。ここからは三角錐の剣ケ峰とこれから登る沖武尊が一望できる。さらの不動岩からコース最大の難所クサリ場が続く。まずは岩の左に回りこむと10mのクサリが現れるが足場がしっかりしていて難無く通過する。

 
不動岩
C カニの横這い  7:55

  不動岩のクサリ場を過ぎ10分でカニの横這いがある。右側が切れ落ちているがクサリが取付けられているので不安なく通過する。 
カニの横這い
  横這いを過ぎるとすぐ垂直に登るクサリ場となる。ここは足場が悪く左の樹木につかまり登る。ここを登ると下りもキツイクサリ場です。岩が滑りやすく着地寸前でスベリ落ちました。くれぐれも慎重に通過しましょう。次のポイントは相撲の場だがここは危険な場所ではなく通過する。
カニの横這いに続く垂直の登り

  相撲の場を過ぎると剣ケ峰が現れる。山頂付近のガレ場が見える。きれいな山頂部を見せる。現在は登山禁止で右側に巻道がある。剣ケ峰を後にするとトサカ岩があり、クサリ伝いにピークに立てる。武尊山には剣ケ峰が二つある。この山は剣ケ峰で、沖武尊の先にある山が剣ケ峰山である。どちらも見る方向により天を突く三角形の美しい山である。
剣ケ峰
D 前武尊山(2,040m) 9:15

  さらに進むと前武尊山に着く。ここには「日本武尊」が祭られていて、社風に鉄骨で作られている。目先は川場村の集落を見守っているようでした。山岳信仰の山を象徴するように立派な社をこんな山奥に作られた物だと感心してしまいす。
E 家ノ串山(2,103m) 10:25

  前武尊山から一旦下り、登り返すと家ノ串山に着いた。この山は登山道にピークがあり登ったと言う実感が湧かない山でした。こまで来ると結構疲れました。
  
家ノ串山
  家ノ串山を後にすると後は沖武尊への最後の登りとなる。武尊牧場からの合流となる中岳ジャンクションがある。牧場コースは過去2回登っているのでこの先は歩き馴れた道となる。合流点の先に「菩薩界の水」と書かれた水場がある。この先には「鳳の池」と書かれた池がある
鳳の池(昔は三ツ池と呼ばれていた?
  池というより地糖である、ここを過ぎると山頂への最後の登りとなる。ガレ場を登ると、ここにも日本武尊の銅像がる。前武尊山の銅像よりきつい顔つきで下した。
日本武尊の銅像
F 沖武尊  (2,158m)  11:20

 登り始めて6時間15分かかりようやく山頂に立つ。今回で沖武尊の山頂に立つのは4回目だが一番きつかった。
沖武尊山頂にて
  山頂から中岳、家ノ串山、剣ケ峰、前武尊山と連なる稜線を望む。よく歩いてきたと感心しながら昼食を済ませ下山した。
中ノ岳への稜線
上州武尊山は地元の山であり、この山を修験の山として開山し危険を顧みず日々鍛錬されたコースを歩くことが念願であった。そして日帰りで登るには最長でガイドブックでは約11時間・上級(熟達)となっているコースを歩けたことに感謝し登山口へ16時10分に無事到着できた。

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