上野村 諏訪山 (1,549m)
神流川の奥深くひっそりと聳える静寂の山、諏訪山の山頂は雑木におおわれ展望は期待できないが、手前の三笠山の岩峰からは西上州の山々の展望が楽しめる。
三笠山からみる諏訪山(中央)
1.山 行 日 : 2009年5月10日(日)
2.山 域 : 上野村 西上州
3.同 行 者 : 単独
4.地 図 : 山と高原図 21(西上州・妙儀)
【山行記録】
07年4月29日に天丸山に登った時に帳付山から見た諏訪山。1600m程度の山でありながら歩行時間7時間を要し、山頂からの展望も期待できないとの理由で前から登ろうと思っていたが機会がなかった山に1ケ月ほど雑用で山に登っていなかったのでアカヤシオを求め トレーニングを兼ねて登ってきた。
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@ 浜平登山口 6:50 伊勢崎を4:50分に出発し鬼石町から神流町、上野村と走り国道299号線から上野ダム方面に左折し浜平トンネルを抜けると登山口の駐車場に6:35分に着いた。(道路脇に諏訪山登山口の標識がありすぐ分かる) 自宅からの走行距離 71km 1:50分 |
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駐車場の脇に簡易トイレがあり少し下ると「虎王神社」の鳥居がある。 |
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墓地の脇に神社がありここから湯の沢に下ると木の橋がある。沢では鮎釣りと思われる釣り人が数人いた。沢には浜平の集落からの鉄の橋が架かっている。群馬130選では集落からのルートが紹介されているが駐車場が無く今はこちらの方が一般的である。 |
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木の橋を渡ると諏訪山登山道入口の案内板があり山頂まで5,467mと表示されている。登山道が分かりやすく迷うことはない。 |
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湯の沢沿いの登山道は新緑と沢の流れを楽しみながら歩く。丸木橋や堰提を越え沢の両岸への登山道をテープを辿りながら9回ほど渡渉を繰り返しながら水が枯れる場所まで沢を登る。 |
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沢を1時間ほど登ると沢から離れジグザグの登山道となるがこの登りが結構きつかった。ブナやクヌギ、ミズナラなどの新緑の空気が気持ちよく森林浴を楽しみながら登る。 |
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A 湯の沢の頭 8:25 (登山口から1:35分) 沢沿いから30分ほどで諏訪山から延びる稜線に出ると湯の沢の頭に着いた。ここは浜平コースと楢原コースとの分岐となっている。 |
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B 避難小屋(弘法小屋) 9:15 湯の沢の頭からは雑木林の中のアップダウンの少ない主稜線の歩きやすい登山道となり疲れが取れる。今日は気温が高く汗が吹き出る。40分ほどで避難小屋のある1365m地点に出た。避難小屋といってもトタンで囲われただけの小屋であった。 |
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避難小屋からは急な尾根道となる。この辺りまで登ってくるともう遅いかと思っていたアカヤシオ(地元ではひとつ花と呼ばれている)が咲いていた。急な登りが一段落するとハシゴが2本設置されている場所に出るが、ゆっくり登れば危険ではない。 |
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C 石祠のある小ピーク 9:40/9:45 ハシゴを登り詰めると2つ目の岩峰で、真新しい石祠のあるピークの出た。地図にある下ヤツウチグラだろうか?今日は疲れたのでここにザックをデポし水を持ち先に進む。 |
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ここからは目の前に三笠山の岩峰が目の前に見え山肌に咲くアカヤシオのピンクが美しい。何処から登るのだろうかと考えてしまう岩峰だ。 |
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D 三笠山 9:55/10:00 石祠のあるピークを一旦下り巨岩を巻いて鉄ハシゴを登り岩場を登り岩峰の右側から登り詰めると木の祠のある三笠山に出た。ピークから10分ほどで意外と簡単にたどり着いた感じだ。ここからは素晴しい展望で2年前に登った「天丸山」から帳付山が目の前に見える。諏訪山は目の前に見え地図のコースタイムでは30分ほどだ。 *三笠山は「下ヤツウチグラ」 諏訪山は「上ヤツウチグラ」と呼ばれている。 |
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諏訪山へは三笠山から鞍部へ一旦下るがいきなり垂直に近い岩場をロープを頼りに下る。しかし足場の確保が容易で3点確保で慎重に下れば問題ない。 |
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鞍部まで下り樹林帯の道を一登りで三等三角点のある諏訪山山頂に着いた。山頂は林の中で展望は望めない。後で思ったが日航機が墜落した御巣鷹山は目の前に見えるはずだが確認せずに写真を撮り下山した。 |
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今回の登山の目的であったアカヤシオがここにも咲いていた。南牧村周辺の山ではアカヤシオは例年4月下旬頃が見頃なので期待していなかったが標高が高いのか間に合って大満足だ。 |
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三笠山まで戻り天丸山から帳付山への山並みを眺める。天丸山の奥には両神山が展望できた。また左側には二子山やその奥に赤縄山や御荷鉾山など西上州の山々が一望できた。ここでようやく駐車場で出会った前橋から来たと言う8人のパーティーが登ってきた。 |
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ザックをデポした場所まで戻り昼食にしようと早々に下山。岩場も無事通過し続々と登ってくる登山者と挨拶を交わしながら下っていたら何と避難小屋まで下ってしまった。参ったと思いながら登り返すことにした。思えば登る時ザックを置いたピークから三笠山まで10分ほどで登ったのだった。結局登り返すこと40分ほど要してしまった。 ようやくザックを置いたピークまで戻りラーメンで昼食をとり、コーヒーを飲みノンビル過ごし12:15分に下山開始。岩場の急坂を下り15分で避難小屋に到着。後は危険な場所もなく森林浴を楽しみながら歩くミツバツツジも咲いていた。 |
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E 登山口 14:30 湯の沢の頭に下る途中から久し振りの登山だったのか太腿が悲鳴をあげてきた。筋肉痛だ。鎮痛剤を塗り休みながらの下山となった。この時間になると登ってくる登山者もいなく静かな山歩きとなり沢沿いの道を楽しみながら下山。駐車場に戻ると岐阜、熊谷、川崎、松本など遠方からの車が駐車していた。 |
【コースタイム】 歩行時間 : 6時間30分 所要時間:7時間40分
6:35/6:50 8:25/8:35 9:15 9:40/9:45
9:55/10:00
浜平登山口駐車場 → 湯の沢の頭 → 避難小屋 → 石祠 → 三笠山 →
10:25 10:55 11:35/12:15 12:30 13:10
14:30
諏訪山 → 三笠山 → 石室 → 避難小屋 → 湯の沢の頭 → 駐車場
諏訪山は神流町の志賀坂峠の県境尾根にもあり同じ山域に同じ名前の山があるのは珍しい。上野村の諏訪山は西上州最奥の山で神流川源流にひっそりとたたずむ静寂の残る信仰の山。コースタイム7時間とあるが沢沿いの渡渉や稜線の岩場、岩峰・ハシゴもある変化に富んだスリリングな山だが特別危険な場所も無く静かな山歩きを楽しむには最高の山だった。今度は紅葉の季節に三笠山まででも良いから登ってみたくなる山だった。
今回の反省点はザックの置いた場所を確認せずに下ってしまったことで40分のロスタイムとなってしまった。おかげで足は痛くなり日ごろの運動不足が身に沁みた山行だった。夏山に向け足腰を鍛えなければ・・・・だめですね。
下山時に入浴するのであれば「浜平温泉しおじの湯」が近くにあるので立ち寄るのも良いでしょう。
登山ルート
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