上州 武尊山   (2,158m)

 昨年沖武尊に登った時山頂から眺めた天に突き刺すように聳える剣ケ峰山から沖武尊への稜線を歩いてきた。思ったより花は少なかったが沖武尊稜線でシラネアオイに出会えた。さすが百名山,いつ登っても山頂は多くの登山者で賑わっていた。

1.山 行 日 : 平成13年6月17日(日)  天候 : 晴れ
2.山   名  : 沖武尊 (2,158m)  剣ケ峰山 (2,020m)
3.コ ー  ス : 武尊神社〜剣が峰山〜沖武尊〜武尊神社
4.所要時間  : 9時間  歩行時間 : 7時間30分
5.同 行 者  : 2名
6.コースタイム

 7:20         8:00     10:30/10:50  12:20/13:30     15:00 
武尊神社 → 武尊林道終点 → 剣が峰  → 沖武尊山頂 → 手小屋沢避難小屋 →
15:40         16:20
武尊林道終点 → 武尊神社

【記録】

 北アルプスの穂高岳と区別するために「上州武尊山」と呼ばれている。山名は日本武尊が東征を祈り登ったという伝説に由来すると言われる信仰の山である。よほど山好きでないと「ほたか」と読めないでしょう。昨年牧場コースから2回武尊山に登ったので今回は剣が峰から沖武尊への周回コースを歩いてきた。

 伊勢崎を5時20分に出発し裏見ノ滝駐車場に7時に到着した。駐車場は広く20台ほど駐車でき、トイレもある。登山カードをポストに投函し武尊神社に登山の安全を祈願して出発。始めは平坦な林道歩き、足慣らしにちょうど良い。道端にピンクのウツギが咲いていた。林道終点から本格的な登山道となり剣が峰を目指す。

 カラマツ林を登り何度か沢を渡り返えしながら高度を上げ傾斜がきつくなるとブナ林に入る。武尊山の登山道はぬかるんで歩きずらいので有名だ。歩き方に注意しながら歩くが靴は泥だらけ。登山道脇に時期の過ぎたシャクナゲが咲いていた。左側の開けた場所に出ると正面に雄大な沖武尊が待ち受けていた。雲が切れ青空が広がって来た、沖武尊への分岐に出るとまず剣ケ峰山に登る。沖武尊から見る剣ケ峰山はピラミッドの形をしているが登ってみると山頂は川場コースからの縦走路で細長く平坦な山頂で標識もない山だった。

 山頂からは谷川岳が雲の切れ間に見えたが沼田方面は雲の中、しかしここから見る
沖武尊から中ノ岳、家ノ串、前武尊へと2000m級の山々が続く稜線は雄大で素晴らしい。山頂で小休止、ここからは沖武尊への稜線歩きとなる。小ピークを5つほど登り返す展望のよいコースだが、足が疲れ重くなり登りはきつくなったが最後のピーク手前右下にシラネアオイが咲いていた。ムラサキの大輪が清楚で可憐な姿で出迎えてくれた。疲れた体を癒してくれる一時だ。写真を摂り一休みする。沖武尊への最後のピークが過ぎ一旦下ると雪渓があり見上げると山頂直下の急な登りが待っていた。一休みして呼吸を整える・・・・・・・・?

 剣ケ峰山直下で沖武尊への道に迷ったと言っていた大泉から来たという単独行氏と出会う。最後のひと踏ん張りと励ましあい登るが、足が進まないい一歩一歩ゆっくり登る。ガレ場を過ぎるとまもなく
「沖武尊山頂」に到着した。

 1等三角点のある山頂はよく整備されている、百名山は人気がある山で多くの登山者で賑わっていた。昨年登った時にはなかった立派な標識が立っていた。標識の前で記念写真をパチリ、登りの苦労を忘れさせてくれる展望に大満足。そして今歩いてきた稜線とピラミダルな剣ケ峰山が奥深い武尊の素晴らしさを見せていた。とりあえず昼食だ。先ほどの単独行氏と山談義、彼は交通事故で左手がきかないというが山に対して前向きに取組んでいて頭が下がる思いだ。


 下山は手小屋避難小屋へのコースとする。尾根を下るとシャクナゲが咲いていた。谷川や尾瀬方面の展望が素晴らしい、何度かクサリ場やロープのある岩場を慎重に降り樹林帯に入るとぬかるんだ登山道となった。この辺りはコシアブラがまだ芽吹いたばかりで山菜取りをしながら下山した。手小屋避難小屋は登山道から少し下がった沢沿いにあった。上ノ原山の家への分岐を左に進む。ここから林道終点まで40分ほどで出た。あとは駐車場までの林道歩き駐車場に着く頃には足がパンパン、腰も重い状態となり裏見ノ滝の見学はパス、武尊神社に無事下山の報告をして駐車場に戻った。近くの宝川温泉に直行し露天風呂で疲れを癒す。温泉に入ると、充実した山行の適度な疲労感に包まれた至福の時を過ごす。
”湯上がりのアイスクリーム”が美味かった。

 群馬の山では谷川岳に次ぐ好きな奥深く雄大な山
「上州武尊山」いくつもの登山コースがありそれぞれが変化に富んでいる。今度はどのコースに挑戦しようかと計画するのが今から楽しみだ。

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