【記 録】
裏妙義の最高峰、縦走路からも外れるため余り訪れる登山者も少ない谷急山に登って来ました。自宅を6:00に出発。まだ夜明け前だ、18号の碓井バイパスから左に「恩賀」方面に入り入牧橋を渡ると100mほど先の道路脇に登山口の標識がある。標識の少し先の路肩に駐車して出発。正面に谷急山が聳えている。畑は霜で白くなっている。吐く息も白くなるが快晴だ。畑仕事の人に挨拶しながら岩ノ平集落を通り過ぎるとまもなく杉林となり並木沢の右岸に渡る。
杉林を抜け雑木林になると13曲がりのジグザグの登りとなる。僅かな踏み跡とテープを頼りに歩く。一人だとちょっと不安になる登山道だが今日はMさんがいるので安心だ。西上州の山はどこもこんな風に整備されていない登山道が多く静かな山歩きが楽しめるのがうれしい。登山道が沢に入ると少しの間荒れていて解りづらくなる。わずかに残るペンキやテープを頼りに歩き急登30分でヒノキ林の中にある「三方境」に飛び出した。
三方境は丁須の頭、谷急山、国民宿舎への分岐点となっている。国民宿舎から登ってきた二人連れが休憩していてこれから丁須の頭に向かうと言いながら、我々が谷急山に登ると言うと、下山は入山川への尾根沿いに下ると良いと話していた。妙義の山を結構歩いているらしくコースに詳しい人だった。
ここから一旦下ると5〜6分ほどで平坦な鞍部に出る。ここが大遠見峠で前衛峰が見えてきた。ここからは尾根沿いの急な登りの繰り返しで984峰のピークを過ぎると鋭い岩峰の表妙義が良く見えた。さらに20分ほどで大きな崖が現われ道なりに右上に登り詰めるヤセ尾根を急登すると前衛峰の山頂に出た。正面に谷急山への稜線が見え、浅間山も展望出来た。ここでしばらく休憩した。ここまでに出会った登山者は三方境の二人だけだ。ここから数分下ると巨大な岩がV字状に割れ目がある岩を右に回り込むと幅50cm位の両脇が切れ落ちた細道を慎重に渡りさらに小さなピークを数回繰り返すし大黒乗越への分岐を過ぎると15分ほどで山頂に到着した。
山頂は狭いが360°の展望が待っていた。八ヶ岳から西上州の山々、浅間山、四阿山、浅間隠山などが見渡せた。山頂は意外と風もなく温かかった。しばらく休んでいると二人連れの夫婦と単独行氏が登ってきた。久しぶりに登山者に出会った。こんな山でも登ってくる人がいて安心した。また裏谷急沢から沢を登ってきた3人の若者達が来て急に賑やかになった。今日は煮込みうどんで昼食。クラブ山行と違いノンビリと食事が出来た。
下山は沢から登ってきた3人が尾根沿いに下ると言い同じコースで下ることにした。地図ではヤセ尾根を急降下する熟練者向きコースとある。尾根道は急降下の連続だがルートはしっかりしていて下山地点の入山川と道路が見えるので迷うことはない。浅間方面の展望が開け、両端が切れ落ちた岩尾根はまさに妙義の山という感じで楽しくなる。岩の露出したナイフブリッジ状のヤセ尾根の岩肌を足場を確認しながら慎重に下る。左眼下には急峻な裏谷急沢と滝も見える。
3人連れはここを3時間で登ったのには感心する。尾根沿いの登山道が林の中に入り急斜面をわずかな踏み跡を頼りに落ち葉に滑りながら落ちるように下る。最後には足を滑らし尻餅を付いてしまったがスキーをしているようで結構楽しかった。
入山川に出ると丁度枯れ木が川に架かっているのを見つけ渡り舗装道に出た。3人連れも下山していて帰りの準備をしていた。挨拶をして分かれ、あとは登山口まで20分ほどノンビリと山村風景を楽しみながら戻った。
帰路霧積温泉に立ち寄り日帰り入浴は3時までのところを頼み込んで入浴させてもらった。ここは鼻曲山への登山口でもあり人気がある温泉です。前にも入ったがひなびた温泉宿で情緒ある温泉でした。
三方境
登山口
前衛峰から見る谷急山
山頂にて
裏妙義を望む
急降下するヤセ尾根