尾瀬        アヤメ平    (1,969m)

 尾瀬には群馬からだと鳩待峠と大清水から入山するのが一般的で私も6回ほど尾瀬ヶ原、至仏山、尾瀬沼、燧ヶ岳と尾瀬に登ってきたが今回は今まで登ったことが無かった富士見下から富士見小屋をへてアヤメ平に登ってきた。昭和30年代に尾瀬に入山するのは富士見峠からのルートが一般的だったようです。富士見峠ルートは尾瀬に入るには一番遠いコースなため現在は訪れる登山者は少ないようだ。

アヤメ平から見る燧ヶ岳

1.山 行 日  :  2011年9月18日(日)  天候:晴                      
2.山    域  :  尾瀬 
3.標    高   :  富士見下(1,320m)・富士見峠(1,883m) ・アヤメ平(1,989m)・白尾山(2,003m)
4.歩行 時間  :  5時間35分   所要時間 : 6時間50分                 
5.同 行 者  :  単独

【コースタイム】   歩行距離 : 15km   高低差 : 780m 

  

伊勢崎(5:00)  ⇒  (6:50)富士見下登山口(7:10) → (9:10)富士見峠(9:20) →  (9:40)アヤメ平(9:45) → (9:55)中原山  → (10:05)アヤメ平(10:20) → (10:35)富士見峠 → (11:00)電波塔 → (11:20)白尾山(11:25) → (11:45)電波塔(12:20)  → (12:35)富士見峠(12:40) → (14:00)富士見下登山口


【山行記録】

伊勢崎から高速を走り沼田ICから120号を走り登山口まで2時間、走行距離100Kmで登山口に着いた。富士見下登山口は尾瀬戸倉スキー場から林道を3Kmほど走るとゲートがあり手前に30台ほどの駐車場がある。尾瀬戸倉、大清水は有料だがここは無料である。駐車場には4台駐車していただけでやはりここから尾瀬に向かう登山者は少ないようだ。昔の名残かゲート手前100mの所にトイレのある駐車場と富士見下山荘跡がある7:10に富士見峠に向け出発する。ゲートからは砂利道の広い林道を歩く登り始めるとまもなく十二曲りと書かれた林道をジグザグに登り沢の音が聞こえなくなるとクマザサの茂る平坦な場所に出た。ナナカマドの林も終わり視界が開けるナナカマドの実が赤くなっている。丁度ここで富士見小屋の管理人夫婦の乗る車が登ってきた。この林道は関係者のみ通行できるようだ。

登山口の駐車場

水場

富士見小屋

今日は8月に右腕を怪我をし1ヶ月医者通いで山に登っていないためトレーニングを兼ねこのコースを選んだため急登のない単調な林道をノンビリ歩くのも良い。途中で初めて小学生を連れた家族の登山者に追いついた。聞けば富士見峠からアヤメ平を経て鳩待峠に下ると話し富士見下までタクシーで来たと言っていた。そういえばスキー場を少し登った所でタクシーとすれ違ったのでタクシーで来る登山者もいるのだなと感心したのがこの家族だったのだった。林道の右に白尾山が見えてきて正面にアヤメ平南面の斜面が見えてくる。何度か曲がり返すと水場が有り喉をうるをす。今日は余り水を飲まなかったので水は補給せず2カーブ登ると富士見小屋に着いた

正面にアヤメ平の南端が見える

登り始めて2時間で富士見小屋(峠)に着いた。小屋の前は広く太陽光発電がありトイレもある。10名ほどの登山者が休憩していた。富士見小屋に立ち寄りコーヒーを注文し小休止した。林道の途中追い越して行った御夫婦が厨房で働いていて御主人から今日は1人ですかと話しかけられた追い越したのが分かったのかな?10分ほど休憩し小屋を出ると途中で追い越した家族連れが登ってきた。お疲れさまと声おかけ小屋の左側からアヤメ平に向かう。ここまで来ると鳩待峠からの登山者が多くなった尾瀬ガ原への長沢新道を右に見て。直進すると間もなく木道となり南側が開けてくる、眼下に登ってきた林道が見る、快晴ならば富士山が見えるだろうが今日は雲がかかり見えなかった。

アヤメ平の休憩ベンチ

アヤメ平

富士見小屋から20分で2000mの稜線上に広がる湿原のアヤメ平に着いた。かつては雲上の楽園とも呼ばれていたアヤメ平も30年代の尾瀬ブームの時、木道もなく多くの登山者で湿原が荒らされ裸地化したことで有名な場所だ。現在は東電の協力で復元作業が行われ以前来た時より随分復元化が進んでいた。

中原山の標識

アヤメ平から見る燧ヶ岳

アヤメ平の語源はキンコウカの群生をアヤメと勘違いして名付けられたとか?たしかにここにはキンコウカが多く現在は草紅葉の手前のような状態だった。せっかく来たのだから少し足をのばし中原山まで行ってみた。ベンチから湿原の木道を10分ほど歩くと中原山の標識が木道脇にあった。標高1,968mと書かれていたのでアヤメ平のベンチより21m低い場所だ。山頂は少し左に登ったと所のようだが、今回はここで引き返しアヤメ平に戻るとガスが晴れ地塘越しに燧ヶ岳が見えてきた。素晴らしい風景だ。

電波塔のある尾瀬沼への登山口

尾瀬ヶ原は見えないが北に景鶴山が見える、あいにく至仏山はガスにさえぎられ見ることが出来なかった。ベンチまで戻り15分ほど休憩し富士見峠に下山、途中尾瀬ヶ原への分岐にある富士見田代に立ち寄る。ここから池越えに見る燧ヶ岳も美しかった。富士見小屋に戻り時間も早いので白尾山まで足を延ばした。富士見小屋の前を東に林道を少し歩くと八木沢から尾瀬ヶ原の下田代十字路への分岐がある。ここを直進し尾瀬沼へのルートを辿ると15分で電波塔のある場所に出た。ここには尾瀬入山者が雑種を持ち込まないよう靴底を清掃するマットが敷かれていた。

白尾山の標識にて

電波塔からはササの刈られ整備された登山道となった。登山者がいないので熊除けの鈴とラジオを鳴らしながら登る。小ピークを過ぎ一旦鞍部に下り登り返すと20分で白尾山と書かれた標識があった。ここも山頂ではなく登山道脇にあった。この先を少し進むと眼下に尾瀬ヶ原を望め樹林の間から燧ヶ岳も見ることもできた。

尾瀬ヶ原を展望

ゴゼンタチバナの赤い実

白尾山で5分ほど休憩し富士見峠に戻る。南に日光白根山、西に上州武尊山、富士見小屋も見ることが出来た。電波塔まで戻りお湯を沸かしカップラーメンとソーセージ、冷した生キュウリとおにぎりの簡単な昼食にした。夏は生キュウリが意外と美味い。コーヒーを飲みしばらく休憩タイムにした。

尾瀬の笠ヶ岳

富士見小屋が見える

電波塔から見たアヤメ平

ブナ林の林道

35分ほど休憩し富士見峠に下る。途中2人連れの登山者が登ってきたが、ほとんど登山者に出会わないルートだ。15分で富士見小屋まで戻り12:40分に富士見下まで下る長い林道歩きが始まった。途中で登る時気が付かなかったアヤメ平下、元休憩所などの表札を見ながら足早に下る。砂利道の緩やかな林道歩きは変化が無く結構疲れる、運動不足がたたり股関節が痛くなってきた。この時間から登ってくる登山者が結構いた小屋泊りでしょうね。途中でようやく1人の登山者を追い越しブナ林の森林浴を楽しみながら下り沢の音が聞こえ出したら間もなく富士見下駐車場に着いた。


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No22


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【地図】

クマザサの茂る田代原

アヤメ平から見る燧ヶ岳

尾瀬ヶ原と尾瀬沼への分岐

南側が開けた登山道